セイントバレンタインデイ
バレンタインは2月14日のことで、博愛と自愛の女神の祝日で知られておりました。その日は家族や恋人や友人に感謝する日であり、また婚礼の儀式をする結婚の日でもお馴染みだったのです。現在はチョコレートや愛の告白などのイメージが先行しますが、本来は感謝や祝福などの意味合いを持つ厳かな一日でした。時代が進むと時の皇帝が職業軍人の妻帯や結婚を禁じる発令を行い、兵士たちの士気を低下させないための政治的な判断を下したのです。
故郷に恋人や妻がいることで、郷愁に誘われて戦う意思が弱くなることを懸念したと伝えられております。当時の司祭の一人であるバレンタインは、事態を憂いて結婚の意思を持つ兵士たちの結婚の儀式と祝福を行い、皇帝の判断に逆らうことをしました。反逆ではなくあくまでも、慈愛の気持ちで門出を祝う晩酌人を務めたのです。バレンタインは時の権力者が制定した不文律に抵触した罪で、殉教の道を歩むことになりました。
以来彼は名誉回復するまでの間反逆者と扱われましたが、失地回復してからは聖人の列に加えられたのです。セイントバレンタインの由来は、彼の命日である2月14日と、女神の加護のある2月14日の符号によるものになります。日本では洋菓子メーカーのマーケティングにより、チョコレートと結び付いて2月14日は意中の人に思いを告げる一日になりました。従来の意味とは多少異なりますが、信念を貫いたセントバレンタインの加護により、意中の人と結ばれるきっかけになるかもしれません。
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